中堅商社に勤務するサラリーマン“湯築恭介(主人公)”は、ある日、所属部署の部長が不正を働いていることを知る。
その事実を出世の糸口にしようと動きだした恭介だが、部下のOL“檜山碧”の裏切りにより上役にバレ、その不正の責任を押し付けられた挙句、懲戒解雇という最悪の形で失業してしまう。
再就職もままならず、前途に希望を見出せない苦境。
いつのまにか自殺すら考えてしまっている自分に、滂沱と涙する恭介。
その涙は悔恨になり、やがて怒りへと変化する。
自分を苦境に追い込んだ会社の社長令嬢“韮山明日香”保身のため責任をなすり付けた直属上司・課長の妻“砥石亮子”そして、全ての元凶であるOL“檜山碧”苦境に陥れた者、それに関係する幸せな人生を謳歌している者に復讐を誓う恭介。
……「俺の味わった、いや、それ以上の屈辱と絶望を与えてやる!」……かくして、全てを失った男の復讐劇が、静かに幕を開ける。