俺は亮二、誠愛学園の2年生だ。
残念ながら彼女は居ない。
と、言うのもついこの間フラれたばかりだからだ。
夏休みももう終わろうというある日、俺はバイト先から帰り道、従妹の紗那と出会った。
とにかく生真面目で神社で巫女のバイトをしている姉の悠姫と違って、コイツは割と軽めでいつもフラフラしている。
俺たちの自宅は神社に近い所にあるので、ついでに悠姫を迎えに行こうと、紗那と二人石段を登る。
巫女装束の悠姫はすぐ見つかったが、少々派手な格好の紗那を見るなり、ガミガミと説教を始める始末だ。
と、雲一つ無い夕焼け空のはずなのに、いきなり雷鳴が轟いた。
そして……咄嗟に双子を庇った俺だったが、不意に意識を失って、暗闇に落ちていった…… ふと目をさますと、心配そうな双子の顔のアップが。
石段を降りてもまだ心配して後を着いてくる二人だったが……ふと、周囲の違和感に固まってしまう俺たちだった。
このあたりは女子校がいくつもあるせいか、日中は学生の女の子たちがたくさん通る。
それはいい、夏休み中でも部活帰りの女の子達はいっぱいいるからだ。
問題なのは、彼女達のとても正気とは思えない格好にあったのだ。
あっけにとられる俺たちだったが、彼女達は別段恥ずかしがるでもなく至ってフツーだ。
おまけに彼女達は、悠姫と紗那を見ては、クスクスと笑っている。
そう……まるで彼女達の格好が異常だとばかりに…… 困惑する双子達……しかし、俺は内心ほくそえんでいた。
ああ、これは今までツライ思いをしてきた俺への、神さまのプレゼントなんですね!?ビバッ! 女体の神秘!こうして俺は、目のヤリどころに困るような世界で、嬉しい毎日を想像していく事に……♪