私、お兄ちゃんのことが好き。
たとえ、血が繋がっていても、いなくても。
この想いだけは変わらないよ。
でも、遥サンも裕美サンもお兄ちゃんのことが好きみたい。
私、負けないよ。
だって、私生まれたときからお兄ちゃんのことが好きだから。
俺と、遥、裕美先輩、公平、そして妹の万里は昔っからの遊び友達で、ことあるごとに一緒に遊んでいた。
でも、そんな生活を大きく変えた事件が数年前におきた。
妹の万里の死。
そして、親父がつれてきたもう一人の万里。
親父は万里を生き返らせるため。
そのときまでの身代わりとして今の万里を作ったんだ。
今までと変わらない生活。
今までと変わらない会話。
でも、俺の中で何かが少しづつ変わっていったんだ。