御守様を巡る問題も一段落し、学園には再び平和な日々が訪れていた。
“葛城弥生”と“九重梓紗”はこれまでの働きが認められ、それぞれ正式に家督を継ぐため中央へと赴いている。
もちろんそれぞれの保護者である“葛城誠一郎”、“九重静琉”も同行しており、残された者達には多少の寂しさも否めない。
それでも、“国見晶”、“白山奏”、そして“立花真”の三人組は努めて明るく日々を過ごしていた。
そんな日常の中に一滴落とされた不安。
それは、校舎の片隅に残された異空間。
中は異界からの妖怪で満ち溢れ、その奥はどこまでも広がっている。
普段は結界で閉じられているその異空間に異変が起こり……!? 熟練の退魔士達が不在の今、果たして三人組はこの危機を乗り越えられるのでしょうか。