「あの女どもめ……」その日もうだつの上がらない国語教師・大迫正志は周囲の女たちに詰られたことで愚痴を零していた。
「まったく、こちらが穏便に済まそうと思って低姿勢でいれば付け上がりやがって……。
こう言うときは“いつもの”で気を晴らすか」満員電車での痴漢行為。
これが俺のストレス発散方法であり、まだ後ろに手が廻ったことは無い。
どんな女でも俺の指先一つで虜になる……そう、あの女たちとは反対の、素直で従順に牝になるのだ。
そしてふと、俺の脳裏によぎるものがあった。
「……そうか、だったらあいつらも同じように虜にさせちまえばいいのか──」正志はその痴漢師としての凄腕を持って、自分を貶めた女たちをその毒牙にかけることを決意した。
「悪いのはお前達だ……俺を馬鹿にした恨みは……その肢体でとってもらうぞ！」