大学進学を機に一人暮らしを始めた夏坂秋司(主人公)。
海の見える小高い丘の上にはあるアパート。
海風が心地よく、住み良い場所だった。
大学も夏休みに入り、彼の住むアパートに姉の深冬と、妹の春瑠が遊びにやってきた。
久しぶりの再会に三人は喜び合い、近況話に花を咲かせた。
とりあえず姉妹の寝泊りは、秋司のアパートになる。
こうして一つ屋根の下で一緒に過ごすのも実家で暮らしていたとき以来だった。
姉妹と楽しく過ごす毎日に充足を感じる秋司。
しかし、実家の母親に言われた言葉を思い出し、不安な気持ちになった。
姉妹は秋司に対して肉親以上の感情を抱いている……、このままでは姉妹を、家族を不幸にすると……。
秋司は母親の言葉を噛み締め、葛藤するが……。