僕は今、神さまがくれた幸運に、しきりに感謝していた。
以前から僕が密かに憧れていた、「凪咲すずり」先生と、一気に親密になれたのだ。
すずり先生は、美人で優しくて聡明で……学校中に憧れている学生が沢山いる。
もちろん僕だって憧れていたので、授業以外でこんなに身近にお話しが出来るなんて……。
ある日、僕はすずり先生と二人きり、学生会室で残務処理に追われていた。
放課後の密室で二人きり、僕の胸はもうバックバク。
そんな時、すずり先生が、「静也くんって、女性の先生方にすごく人気があるのよ?」僕の顔を見ながら、すずり先生の目が妖しく光る。
「ああ、もうガマン出来ない!」先生はそう言うと、いきなり僕を抱き寄せて来た。
僕の頭は先生の甘い声と吐息、そして何とも言えない、いい匂いに、クラクラしていた。
そして、無我夢中に先生を押し倒し……………結果は散々。
気まずい空気の中、いきなり学生会室に朝倉先輩が乱入してきて……でも朝倉先輩とすずり先生の会話は、僕の予想を大きく越えたものだった。
ひとしきり話を聞いた朝倉先輩は、いきなりこんな事を言いだしたのだ。
「それなら……わたし達で、彼を一人前の男にしてあげましょうよ♪」僕に気があるとおぼしき女性の先生方に、僕を「レンタルホスト」として貸し出すというのだ。
報酬はお金ではなく、朝倉先輩達の校内での権限強化が交換条件。
それってつまり……僕が先生達にエッチされちゃう代わりに、先輩達の立場を有利にって事?妙に気の合っているすずり先生達は、時代劇の悪代官&悪の回船問屋並みの悪巧み顔で、あれこれ情報交換している。
ぼ、僕って一体どうなっちゃうの? え? 特に童貞は高く売れるから、誰に売ろうかって……そ、その手にしたデジタルカメラはナニに使うんですか!?これは、天国デスカ~、地獄ナンデショウカ~?